最近なかやまきんに君の動画を見て刺激を受けて、筋トレを始めたらっこパパです。
この記事では、物事に取り組む意欲が育めるように、僕が重視している「ペリー就学前プロジェクト」について紹介していきます。
特に実際に施された教育内容と、ペリー就学前プロジェクトの調査結果の子育てへの取り入れ方についても深掘りしていきます。
2022年時点では具体的に実施された教育内容を説明しているWebサイトがなかったので、全集中で調べてみました!(学術論文を主に参考にしています。)
ペリー就学前プロジェクトって何?
ペリー就学前プロジェクトとは、1962年~1967年にアメリカの幼稚園で実施された社会実験で、約40年間調査が継続されています。
具体的な実験の内容は、幼児期の遊ばせ方の違いにより、将来的に年収や社会的な地位、犯罪率などにどのような影響があるのかを調べたものです。
NHKのEテレ「すくすく子育て」の中で紹介されていました。
僕がペリー就学前プロジェクトのことを最初に知ったのは、NHKのEテレの「すくすく子育て」という番組の中で紹介されたのがきっかけです!
実際にテレビで放送されたのは2017年1月になるのですが、放送内容が気になる方は公式サイト上で簡単に紹介されているので、以下のNHKエデュケーショナルが運営する子育て応援サイトをご覧ください。
ペリー就学前プロジェクトの内容の参照先
この記事内でペリー就学前プロジェクトについて、主に2つの情報源を参照しています。
- 1点目:NHKのEテレの「すくすく子育て」の放送内容(放送日:2017年1月)
- 2点目:学術論文「幼児期の教育において育まれる力に関する一考察」
ペリー就学前プロジェクトの概要説明
続いてペリー就学前プロジェクトの全体像について、すくすく子育ての放送内容と上記の論文の内容を元に説明していきます!
2グループに分けて両者を比較
このプロジェクトの調査対象となったのは3歳から4歳の123名で、まず、その3歳から4歳の幼児を2つのグループに分けます。
その後、片方のグループにのみ、自主性を重視する特別な教育を毎日午前中の2時間半、教室で実施しました。(教育を実施した期間は30週間)
(比較研究を目的としたプロジェクトなので、もう片方のグループには特別な教育を行うことはしませんでした。)
その後、主体性を重んじた教育が将来どのような影響を与えるのかについて、その特別な教育を受けた場合と受けなかった場合の幼児たちを比較をすることで調査した研究です。
片方のグループだけが受けた教育内容の詳細説明
ではここで、この記事の本題である具体的に施された教育内容を説明していきます。
ペリー就学前プロジェクトでは対象となった3歳~4歳の子どもを二つのグループに分けたのですが、一方のグループだけが受けた特別な教育とはどのような内容なのでしょうか?
具体的な教育内容を以下端的に説明すると、同じメンバーでどのように遊ぶと楽しめるのかを主体的に考えるように指導して教育していきました。
キーワードを紹介
まずは分かりやすくなるようにキーワードを中心に説明していきます。
- 同じメンバーで自分たちで考えた遊びを毎日繰り返す
- 子どもが主体的に遊びを考える
- より楽しめるように、工夫したり、試行錯誤しながら考える
つまり、同じ遊びを繰り返して行い、その際にどのように遊ぶと楽しめるのかを自分たちで主体的に考えて、さらにはより楽しく遊べるように工夫し、試行錯誤していくことを促すという教育です。
なるほどって感じですね!
すくすく子育ての内容の紹介
参考として、NHKのEテレ「すくすく子育て」のWEBサイトの内容も引用紹介してみます!
“ある教育”の主な内容は以下の2つ。これらを毎日、繰り返し行ってもらいました。 ・子どもたちに遊びを計画してもらい、その遊びを実行してもらう ・さらにその遊びをよりよくするためにどうすればいいか考えてもらう。
つまり、幼児期に重要なことは、“やりたい”と思える遊びに夢中になり、試行錯誤すること。 そうやって、生み出した自発的な遊びを通して、協調性ややる気、忍耐力などの能力を身につけて、それらが将来、勉強や仕事などに対する意欲を高めることに繋がるのです。 子どもに十分な遊びの時間や環境を整えてあげることは大事なんですね。
子どもの“遊びの重要性”がよくわかる!長期的に行われた調査を紹介
ペリー就学前プロジェクトの調査結果について
上記の教育を施したグループの子どもは、特別な教育をしなかった子どもに比べて、将来成人後の社会的・経済的な成功を収めてました。
具体的には、特別な教育を施した片方のグループの子どもが平均所得率が高いといった経済的成功だけではなく、社会的な成功も収める比率が高いという結果が出ています。
もっと詳しく言うと、40歳時点での比較では、高校卒業率や持ち家率や平均所得率が高く、一方で、生活保護受給率や逮捕者率が低いという結果が得られています。
IQよりも意欲の高まりが顕著
ペリー就学前プロジェクトのもう一つの調査結果として、子どもたちの物ごとに取り組む意欲が大きく伸びたという結果もあります。
逆の言い方をすると、意欲が高まったことにより、要所要所で頑張ることができるようになり、高校卒業率や持ち家率や平均所得率が高くなったとも言えるでしょう。
40年以上調査を継続!
このペリー就学前プロジェクトの興味深い点は、幼児期の遊ばせ方の違いの影響を調べるため、40年間に渡り2つのグループの子達がどのように成長さていたのかを継続して調査をしていった点です!
無作為割り当てを使用して、子どもが成人するまでの長期にわたる追跡調査を行ったきわめて意義深い研究であるとされています。
具体的には、収入や社会的地位、犯罪率などが将来的にどのような違いが出てくるのかの調査を継続しました。
このペリー就学前プロジェクトでは幼児時代の教育方針や遊ばせ方の違いが大人になってからどうような影響を与えたのかを継続して調査した点がとても参考になると感じています。
膨大なプロジェクトですよね。。
ペリー就学前プロジェクトの調査結果を日々の生活の中に取り入れてみたい!
参考になるところしかないペリー就学前プロジェクトですが、最初に知ったときから、何とかして日々の子育てに取り入れたいと模索し続けてきました。
取り入れたいと思った理由
取り入れたいと思った理由は、シンプルに物ごとに取り組む意欲が高い子どもに育って欲しいからです。
ペリー就学前プロジェクトの結果の我が家での実践方法
まず、おもちゃの購入時に取り入れてみることにしました。
なんと言っても幼児期の遊びの中心はおもちゃ遊びですからね!
そこで、まずは先ほどのキーワードを振り返ってみました。
- 同じメンバーで自分たちで考えた遊びを毎日繰り返す
- 子どもが主体的に遊びを考える
- より楽しめるように、工夫したり、試行錯誤しながら考える
これらを参考にして以下2点を大きなポイントとして捉えてみました。
ポイント①:同じ遊びを繰り返すこと
まず、同じ遊びを繰り返すというのとは、同じおもちゃを使って遊ぶの実質的には同じ意味合いと捉えました!
なので、同じおもちゃを使って遊び続けることを重視して、おもちゃを頻繁にどんどん買わないようにして、長く遊べるおもちゃを購入するように心掛けてきました。
ポイント②:工夫をし、試行錯誤しながら考えること
「工夫をして考えること」と言われて、僕がまず思い付いたことは、プラレールのコース作りです。
毎回毎回、面白くて楽しいコースになるにはどうしたらいいのかを考えたり、工夫しながらコースを作っていくからです。
このように自分たちで考えながら何かを作っていくおもちゃがペリー就学前プロジェクトの調査結果的には好ましいおもちゃになると感じています。
工夫し、考えながら繰り返し遊べるおもちゃとは?
「試行錯誤しながら、その中で工夫をしながら何度も楽しく遊べる方法を考えるおもちゃ」というのは、「毎回違ったものを作る」ようなおもちゃと捉えてみました。
具体的なおもちゃをとして、プラレールやマグフォーマー、レゴなどが当てはまりますね。
結局人気のおもちゃになっちゃいますね!
例えばプラレールで遊ぼうと思った場合、どういうコースを作ると楽しく遊べるのかを考えながら、工夫してコースを作っていくことになります。
その過程が、ペリー就学前プロジェクトで施した遊ばせ方に似ていると感じました。
また、プラレールやレゴブロックで1年以上遊んでいるとマンネリ化してくるのですが、同じおもちゃで遊び続けることで創意工夫を促すことも可能です。
その際、積木などの他のおもちゃと組み合わせたり、自分で工夫をして楽しく遊べる方法を考え出したりもするでしょう。
このようになることを期待して、自分で考えながら作ることのできるおもちゃで長い間遊ばせることを重視していきました。
おもちゃに関する他の記事の紹介
このブログでは僕がおもちゃの日々調べ続けていることもあり、おもちゃについて、息子の実体験を元に詳しく紹介しています。
そのおもちゃ全体を紹介しているサマリページが以下なので、気になる方はご覧ください。
また、プラレールやレゴブロックに関する詳細も以下の記事で整理しています。
ヘックマン教授の論文の根拠としても言及される
最後に、ペリー就学前プロジェクトとノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・へックマン教授との関係について触れていきます。
ヘックマン教授は経済学者で、2000年にノーベル経済学賞を受賞しています。
ノーベル賞受賞に至った研究・論文などがあるのですが、このペリー就学前プロジェクト等を自説の根拠にあげているんですよね。
ヘックマン教授の研究内容を超ざっくりまとめてしまうと、幼児教育は社会全体で見た際にコストパフォーマンスがとても高いので、幼児教育にもっと力を入れると良いですね、というものです。
そう考えると、このペリー就学前プロジェクトの調査結果はノーベル賞を取れちゃうほど影響力と言うか、パワーがあるのですね!
なかやまきんに君の「パワー」という声も聞こえてきそうです!
と、これで、なかやまきんに君で始まりなかやまきんに君で終わることが出来たので、この記事を終わりとします。